父親殺しの話

呪いを解くという話である。まだ幼く確かに弱者であった頃、自分の深いところに刻まれてなんとなく自分を縛っている記憶というか原体験みたいなもの。ここでは父親の話をするのでそうしておくけど、長じてからもそういう記憶は自分を縛っていて、たとえば怒られたりした時なんかに反射的に身がすくんだりする。世に言う父親を超える、ということはさような身のすくみを克服する、ということでもある(そもそもそれは克服するものなのかどうかはまあ置いといて)。じゃあどのように克服するかということだけど、通過儀礼として暴力に訴える、というのがあるのかな。また、このような呪縛があるということは自分を縛っている人間がいるということで、それはつまり自分より上の人間がいるということで、ここで唐突に刃牙の話になるけど、勇次郎との喧嘩が終始じゃれあいに終わったのは、もうすでに刃牙にとって呪いを解く必要はなくなっていたからだろうか。(なんか父親に認められて嬉しくなってたもんな、自分より上の人間を作ってどうすんだ刃牙、つーか世界で二番目に弱くても父親より強けりゃそれでいいと言ってたじゃないか)まあ、すごく適当なことを言ってる気もしてきたので読み返さねばとは。