喧嘩稼業

を読んだのでいちおうの感想を。十兵衛の企みでアンダーグラウンドの試合に出さされる石橋強なんだけど、この人やる格闘技を間違っているのではないか。なんか強者として生まれそれを前面に出して戦っているのでボクサーって感じがしないのよね。まあ、十兵衛がボクシングを出させない戦い方してたからなんだけど。石橋の思想だと別にボクシングが好きだからやってるってわけじゃないのよね。おそらくマゾヒストであることを差し引けば、強者として生まれた(まあそれより強い親父がいたわけだけど。また親父だね。喧嘩商売/稼業のキーワード)自覚が先にあって、最強の格闘技よりも最強の人間に重きを置いている人なのではないか。

 工藤はイマイチ何がどう強いのかわからない。もっとエピソードを重ねた方がいいのではないか。なんでヤクザの人たちがあんなに喧嘩無敗を崇拝してるのかとか。あとそこまで十兵衛を意識するのか?とか。まあ重ねちゃったら新雪の野を歩ませることはできないのか。梶原さんは好き、だけど、井端がモデルってまったく気づかなかった。

 佐川徳夫は喧嘩稼業が格ゲーになったら使いたい人。どう考えても弱キャラなんだけどダサカッコよくて微妙な使い心地の技をいっぱい持ってそう。イケメンキャラは昔から使ってきたし。イケメンキャラだよね、こいつ…なんか商売の頃と髪型変わってるし…。

 あと、読者を先回りして理屈で埋めるのはあまり良くないのではないか。もっと簡潔に、こうであると断言したほうが読みやすいのでは。などと思ったけど、まあ自分みたいな読者もいるしなあ、って。

 陰陽トーナメントの出場者たちを親父キャラと息子キャラにわけて見てみたら面白いのではないか。先に息子と親父を定義しておくと、父になんらかの呪い、植え付けをされたのが息子ということで。梶原は息子キャラ、工藤は、バックグランドがまだはっきりしないしわかんない。まあ殺しちゃった義父がいるし息子キャラとしてもいいけどどのくらい親父の呪いを背負ってるのかわかんない。佐川徳夫はもちろん息子キャラ、呪われ度は高い。十兵衛ちゃん

、うーん金剛地まったく出てこないけど、いちおう文さんと師弟関係=擬似親子関係を結んだということでギリギリ息子キャラか。文さんの意思を継ぐのはこれからになりそう。櫻井は謎。あ、七巻までの情報で語りますね。文さんはもちろん息子キャラ。でも前述の師弟関係でちょっと親父の要素も含まれてきた。金隆山は謎。川口夢斗はとうぜん息子キャラ。芝原剛盛は親父キャラ。上杉均はどうなんだろう。まだわからない。全進道塾生の親、と言うことも出来ると思う(破門解かれたときの塾生たちに対する宣言)。関もわからない。睦夫ちゃんはもちろん息子。けど親父を育てるという父的側面も持ってるぞww 三代川祐介は父的祖父を持つということで息子キャラ。反町は、これまたわからん(4巻のエピソードよかったよね。「タモリ死んだのかよ」)里見もよくわからん。海を弟子にとったし親父キャラなのかもしれない。カブトもまたわからん。この人戦う理由が支えてくれる人のため、ということしか置きどころがないし、仕える人という特質なのかもしれない。田島もまたバックグランドがはっきりしてないからわからん。嘘つきで計算高い。睦夫の見立てじゃガラス玉が割れた人らしいけど、それならばもしかしたら昔敗北したことがあるのかもしれない。里見にブラフで王者としてのプライドの高さをアピってたし。まあ、ざっと全員をみてみたけど、息子キャラが多く、純粋な意味で親父は芝原と上杉くらいで親父対息子の対立になるんなら下ブロックから勝ち残るのはこの2人のどちらかということになるんだろうけど、まあそうはならないだろう。ちなみに上で勝ち残るのは文さんだ。これは譲れない。この場合文さん対十兵衛ということになるんだろうけどこれが擬似親子対決ということになって、従って下から親父キャラが勝ち抜かなくてもいいのだ。

喧嘩稼業(1) (ヤングマガジンコミックス)